農業の魅力

農業にできること

投稿日:

こんばんは。

2020年4月にスタートしたトマト栽培。

丸1年を経過しようとする中で、思い返すと自分の想いだけを優先した1年でした。その結果、技術面に関しては「研修の結果を踏まえて将来的にトップの品質を達成するための基準作りの一年にする」という大目標の中、概ね及第点の結果であったと感じています。

ただ、1年の試行錯誤のなかで、多くの思考の転換がありました。

少し前から改めて、今後の向かうべき所や、方針を固めるため、多くの情報に触れることに留意しています。

最近よく目を通しているのが、「パリ協定」に基づく成長戦略等についてです。

というのも、農業というのはやはり

・自然環境に左右され収益に直結する側面があること

・自然により密接にある業種であること

・日本国内の消費動向などから今後は世界に目を向ける必要があること

など、世界や自然などと親和性が高く、ターゲットが広い分、広く情報収集を続けなければいけない業種だということをやっと理解したためです(遅いw)。

これまでは現場に籠もり、研究者のように黙々と作業をこなす毎日でしたが、

今年からは、時間の使い方を改め、栽培の品質は維持向上しながら、積極的に外交活動も行っていこうと考えています。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、

前述の通り、最近は農業と環境負荷などの情報に触れていまして、

【IPCC(気候変動に関する政府間パネル)】が公表している報告書を見ていて、

改めてこれまで自分が生きてきた道の中で、環境問題に無頓着だったことを思い知らされました。

報告書は1990年から公表が始まり、研究が進むごとに人間活動が温暖化に影響を及ぼしているかの可能性が示されており、2014年に公表された報告書では、『可能性が極めて高い』と報告され、『温暖化に疑う余地は無い』『20世紀半ば移行の温暖化の主要因は人間活動の可能性が極めて高い』と報告されています。

●気候変動は既に世界中の人々、生態系および生計に影響を与えている

●工業化以降、人間活動は約1.0℃の地球温暖化をもたらしており、現在の進度で行くと、2050年までに1.5度に達する

●地球温暖化を1.5℃に抑制するのは不可能ではないが、社会のあらゆる側面で前例のないほどの移行が必要

●1.5℃の温暖化で、中緯度域の極端に暑い日が約3℃、高緯度域で極端に寒い日が約4.5℃昇温する確信度が高い

●1.5℃の温暖化は多くの海洋生物種の分布をより高緯度に移動させ、多くの生態系に対する損傷量を増大させることで、沿岸資源の消失を引き起こし漁業および養殖業の生産性を低減させる

●1.5℃の温暖化でサンゴ礁の消失がの観点でさらに70~90%減少する確信度が高い。また2℃の温暖化でサンゴ礁の99%以上が消失する確信度が非常に高い

などこれらは一部ではありますが、ゾッとするような内容が示されております。

これら環境問題・気候変動に関する取り組み枠組みが示された『パリ協定』は歴史上初めて全ての国が参加となった公平な合意と呼ばれていますし、また勿論日本も加わっていることから、これから事業を進めていく上で避けては通れない長期計画なわけですので、積極的にできることを探すべきだと自分に言い聞かせているところです。

脱炭素社会、温室効果ガスの人為的な排出量の低減と吸収源の確保、農地への有機物の施用による土作りでの炭素貯留、土壌改良剤炭の検討、バイオマス製品の推奨、化学合成肥料の適正化等など。。

大きな取り組みはまだできないとしても、小規模生産者でもできることはありそうです。

食の生産者として製品をプライドを高く作ることと並行して、多くの人にとって意味のある取り組みも視野に入れていきます!

強くなりたい。できることを増やしたい。

-農業の魅力


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です