農産物の価値

日本の農業~海外を意識する~

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農業の技術革新や、最新技術の流入は生産者の私が知らないところから徐々に広まってきている気配を感じます。多少焦りますw

積極的に情報についていかないと、国内競争力の点でも国際競争の面でも、遅れを取ることになると思っていて、国の食を本気で守るには、生産者が強いこだわりを持っていくことが必要だと考えています。

例えば、国は農産物の輸出を現在の1兆円規模から5兆円規模まで拡大することを目標に掲げたりしています。

これは、世界の人口増加、経済の発展、食の需要の増加を見越して、日本ブランドの品質が高い農産物を輸出することで、日本農業の活性化を促す効果はあるかと思います。また、国内の消費需要の冷え込みから生産者の経済を守るためには、キャッシュポイントを国内だけじゃなくて国外に求めているという事だと理解しています。

そして、輸出の効果が出て、直接的に日本の農業はこのくらい生産額があります!成長産業です!と数字で示せれば、生産者が増えたり、その結果食料自給率が上がることにも繋がるかもしれません。

実際に東南アジアを始め、日本の農産物需要が高まっていたり、高い生産技術への需要が高まっている動きから、日本企業も積極的に海外へ進出するようになるでしょうし、現在もそうなっています。

生産者としてそういった動きに呼応して、時代の潮流に沿った事業展開を目指すという想いと同時に、いくつか懸念も出たりしています。

例えば、

今は比較的高いとされる日本の生産技術が、他国に積極的に輸出される様になった場合、一瞬で技術はコピーされるでしょう。これは体感からも間違いないと思っていて、農業技術って『匠の技』みたいな勘が物を言うように捉えられている側面もありますが、全くそんな事はなく、数字化、データ化できていないだけだと思いますので、発展めざましい世界のIT技術に触れれば再現可能な技術がバンバン開発されると思ってます。もちろん農業ですから土地ごとの気象条件もありますので、日本と全くコピーとまではいかないとしても、、、

そうすると品質が高い日本ブランドとして評価されている農産物は国際競争で負けてしまうかもしれません。

そうすると、農産物の輸出入での政治的優位性が弱まるかもしれません。

食料自給率が低い日本は、輸出入の面で国際競争力で弱い立場になってしまうと、それなりに食の未来が脅かされることに繋がりかねません。

輸出の強化と合わせて、国内の生産基盤への対策として生産者が高齢化していって、食料自給率が下がり続けていることへの対策案や生産現場がよりレベルアップするための施策を国は積極的にアプローチを仕掛けてくれています。

国の中長期指針をみると、めちゃくちゃ理想論ばかり書かれているように見えますが、それは必要な事だから書かれているわけです。

そして、国の指針などは、生産者などが自ら情報を取りにいかないと触れることができません。

こうしてみると、農業経営というのは、世界の情勢とより密接に関連していて、1経営体として売り上げを上げて、儲かる農業を実践していくのももちろん必要ですし、私自身もそうならないといけないと強く思っていますが、もう少し広い視点で、国の農業や食の未来を考えたときに、生産者が取るアプローチというのは、もう少し多種多様にあるなぁと感じるこの頃です。

統計を見たときに、見方はそれぞれあるとは思いますが、2030年や2050年という比較的近い未来での予測に触れると、やはり意識するのは自分の子供たちのことです。

今私が携わっている農業というもので、私一人の力でできることはほとんどありませんが、それでも何かのきっかけで、農業界に優秀な人材が増えたり、食の未来が明るくなったりすることにつながる様に、活動していきたいと考えています。

私は妻に『心配性すぎる』と言われることがありますのでww過度に心配しない様には心掛けていますが、食の未来や日本の農業に関しては、明らかに心配するフェーズに入ってるので、、、できる事が多くなるように日々励みたいと思います!

たらたらと一筆書きを失礼しました

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