人の食を大きく支える主要穀物である、【小麦・とうもろこし・米・大豆】。
これらは様々な製品同様に世界各国間の輸出輸入で賄われており食のバランスを保っています。
依存しあっていると言っても良いかもしれません。
世界各地域の生産量と需要量から見た時に、輸出地域(生産が上回っているので足りない地域に輸出することができる地域)は、欧州・北米・中南米・オセアニアと言われています。
一方で生産量が需要量に足りていない輸入国はアジア・中東・アフリカにです。日本もここに当たります。
人口が減り、農業人口者の減少と高齢化が加速している日本では、この穀物をはじめとした農産物の食料自給率の維持向上が急務と言われています。
ちなみに日本のカロリーベース食料自給率(人間が必要とするカロリーを国産物でどれだけ賄えているかみたいなイメージ)は40%を下回っています(畜産の飼料を輸入してるかとかも関係するので少し複雑ですが)。
現在の国内生産量では、人間が生きていくカロリーを賄えないと言う意味と捉えてもいいと思います。
その状況において、農業者の平均年齢が65歳以上でこれから更に後継者不足が加速したり、農村部では更にそれが顕著だと言われています。
この状態で人間が摂取するカロリーを大きく賄う穀物を輸入に依存しているという状況ですから、少し危機感を感じたりもします。※カロリーが高い、米やイモ主体の栽培ばかりすればカロリーは賄えるけど、芋だけ食べるの?みたいな問題も出てきます。
石油のように政治的な状況の影響を受けたり、世界が凶作になると日本も間接的に打撃を受ける状態と言うことです。政治的にも弱い立場になっちゃいますね。。
話は戻りますが、この輸入に頼る地域、輸出をする地域の格差は今後加速するというのが統計からほぼ確定しています。
日本単体で見ても、生産者の減少や異常気象により、安定供給に影響を及ぼす事が現実にあるレベルまできており、少しずつ顕在化してきているようです。コロナでも輸入の影響を受けましたよね。
政府も流石に対応していて、2019年に不足時のシミュレーションをしたようで、米を100万トン備蓄したりと動いてるようです(それでも数ヶ月分とからしいですが)。
私自身農業を始めてから、国の指針や国の食事情を調べたり勉強している最中なので、まだまだ未来が正確に見通せているわけではありませんが、それでも流石に危機感と今後自分がどのように生きていくか、どのような活動が必要なのかを考えるようになりました。
また農業者としての方向性や舵取りもこういった指標を見るだけでも少し見えてきます。
今後新規で農業を志す人達と出会った時、未来の食を考えて行動している人たちに出会った時に、一緒に前向きな活動ができるようにこれからも少しずつ知識を得ていきたいと思っています。
これらの問題は生産者である私だけの問題ではなく、消費者を含めた国民全体の問題でもあると感じるので、少しでも感じてもらえるように、発信していきます。