栽培ノウハウ

肥料設計~トマトトマト~

投稿日:2021-02-10 更新日:

今日は肥料についてです。


作物へ与える肥料配合をどうするか、、、、、

生育ステージによって例えば窒素分をどの程度与えるか。

天候の変化による光合成量の増減に応じて肥料分も増減させる。
などなど、予め基準を作成し、常にブラッシュアップを続けています。

オーソドックスな肥料配分は調べると出てきますが、何十年も前からほぼ変わっていないような内容で、養液栽培なのか、水耕栽培なのか、土耕栽培なのか、、、納得感のある基準は正直出てきません。

特に、今後の時代にマッチした形の量的管理(量的管理を提唱している人はほぼいませんので個人的にそうだと思っているということです)を厳密に示しているデータとなるとおそらくこの世に存在していません(徹底している人は隠している?)。

肥料の3要素といわれる、『窒素・りん酸・加里』。


そして野菜作りには欠かせない窒素分。


主に硝酸態窒素という形で作物に吸収させます(色々割愛します笑)。


少し野菜にこだわっている方であれば、「自然栽培の野菜がいい」、「有機栽培の野菜がいい」など様々な意見があるかもしれません。


そしてそれらの意見と同様に、「硝酸態窒素は少ないほうが良い」と認識している方も多くいると思います。


この硝酸態窒素は野菜の成長に欠かせない一方、野菜が余分に吸収した硝酸態窒素は野菜体内に蓄積し、蓄積した硝酸態窒素分は苦味やえぐ味、下にピリッと残るような食味を残すと言われたりします。


要は「不自然な味がする」「不味い」「甘いけどなんか不快」みたいな感じだと思います。


更に、硝酸態窒素は人体に多量に摂取してしまうと、消化管で吸収されたものが微生物によって、亜硝酸態窒素へと還元され、発がん性物質に関与したり、ヘモグロビンと反応してメトヘモグロビンを生成して酸欠症状を引き起こしたりする可能性があるとされているようです(あくまで可能性です。ちなみに乳幼児は胃酸の分泌が少ない関係で微生物が多く亜硝酸態窒素への還元が進みやすいとも言われているようです。)。


以上のことなども踏まえて、肥料設計をしていくわけであります。。。


と、一言で窒素分を適量にしたいと言っても、結構難しいんです。

生育ステージによって作物が吸収できる量も変わってきますし、、、

説明も難しいんですけど、僕の場合、数種類の肥料を配合して1つの液体の肥料を作るんですが、

単純に窒素分だけ「エイッ」と減らせないんです。


窒素分を減らせば、加里も減ってしまったり、カルシウム分も減ってしまったりします。。。
(私が農家一年生なので、上手い方法を知らない可能性もありますが 笑)


とっても端折って書きますが、「硝酸態窒素+水溶性カルシウム肥料」ってのがありまして、このうち硝酸態窒素分が不要なので、『水溶性カルシウム単体の肥料って無いのかな?』って思って調べたんです。


そしたら、【肥料取締法】で『水溶性カルシウム』単体の肥料は認められておらず、硝酸態窒素を10%以上含んだ『硝酸カルシウム』じゃないと認められないという事実が。。

とまあ、作物が必要な量を必要な時期に与える、作物の肥料過剰摂取にならないような配合にする、収穫した果実が肥料を過剰摂取していないか確認し、肥料設計を見直し続ける。。。。。

一歩一歩階段を昇るようにとーっても地道な作業ですが、その先に、どこの生産者にも負けない美味しい野菜、健康な野菜、たくさん取れる環境が待っているので、今日もまたひたすら可能性を探ります。

ちょっと手抜きな投稿になりましたが、また✋

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